シリコンとTPE、どっちが「いい」のか問題にケリをつける
この議論、ネット掲示板で定期的に燃える。シリコン派は「TPEはベタつくし臭いしすぐ劣化する」と言い、TPE派は「シリコンは硬すぎてリアルじゃないし高すぎる」と返す。だいたい平行線。
両方使ってみた結論から言うと、答えは「目的による」。身も蓋もないけど、スペックを見れば理由は明確だ。
iroha YUKIが教えてくれるシリコンの真価
iroha YUKI(¥5,113、111g、シリコン)。このスペック、初見だと「軽すぎない?」と思う。実際、111gはTPEのEXEラブシェイプ(172g)よりだいぶ軽い。でもシリコンの111gはTPEの172gより存在感がある。
シリコンは密度が高い。同じ体積ならTPEよりずっしり来る。そして表面の質感がまるで違う。ツルッとしてるのに吸い付く。この感触はTPEではまず出せない。水で濡らすとさらに本物感が増す。メンテナンスも石鹸で洗って乾かすだけ。劣化しにくいから、2年使っても買ったときとほぼ同じコンディションを保てる。
そしてirohaブランドの設計思想がまたいい。YUKIは片手にすっぽり収まるサイズ感で、見た目が完全に「大人のおもちゃ」を脱却してる。棚に置いてあっても誰もオナホだと思わない。この「隠さなくていい」設計は、一人暮らし以外の人にとってめちゃくちゃデカいアドバンテージだ。
NPG 名器の品格003が示すTPEの底力
NPG 名器の品格 003(¥4,354、282g、TPE、Shore A8)。Shore A8という数字、業界的にかなり柔らかい部類だ。参考までに、一般的な消しゴムがA40前後。A8は「指で押すと簡単に凹む」レベル。
この柔らかさがTPEの最大の武器。シリコンはShore A20以下にするのが技術的に難しい(iroha RINでさえ非公開)。でもTPEならA8まで攻められる。この差は実際に使うと一目瞭然で、「包まれてる感」が段違い。
重量282gもTPEならではの強み。iroha YUKIの111gと比べると2.5倍。この重量が「押し返してくる感触」を生む。軽いモデルはどうしても自分で動かす比率が高くなるが、282gあると置いて使っても十分なフィードバックがある。
ただし、TPEには弱点もある。ベタつきは時間とともに出てくるし、適切に乾燥させないとカビのリスクがある。寿命もシリコンより短い。消耗品として割り切れる人向けだ。
iroha RIN──74gの衝撃
iroha RIN(¥4,049、74g、シリコン)。74gって、マウスより軽い。手のひらサイズで、カバンに放り込める。出張にも持っていけるレベル。
この極小サイズでシリコンの質感を損なわないのがirohaの技術力。74gしかないのに、触ったときの「あ、これシリコンだ」感はちゃんとある。小さすぎて使いにくいかというと、むしろピンポイントで扱えるぶん、狙ったところに集中できる。
そして何より、洗うのが楽。小さいからシンクでちゃちゃっと洗えて、タオルで拭いて棚に置くだけ。メンテの手間がゼロに近い。これは続けるうえで地味に効く。
じゃあ結局どっちなんだ
こう考えてほしい。
シリコンが向いてる人:メンテが面倒な人、長く使いたい人、見た目が気になる人、カバンに入れて持ち運びたい人。iroha YUKIやRINはこの条件にドンピシャ。
TPEが向いてる人:リアルな柔らかさ重視、重量感がほしい、消耗品と割り切れる、コスパ重視。NPG 名器の品格003やTOMAX ヴィーナスリアル(¥6,173、323g、TPE)の領域。
「どっちが上」じゃない。性格と生活スタイルの問題だ。週3で使う人と月2の人では選ぶべき素材が違う。隠す必要がある人と、堂々と乾燥ラックに出せる人でも違う。スペックは判断材料であって、答えそのものじゃない。